兄の短歌
法要は終わったが今日が長兄の実際の四九日。去年11月、母の介護でわたしが実家に帰っていたとき、〈明日は父の月命日だから〉と母にお経をあげるようにと電話して来た。「阿弥陀経はなんかい(長いよ)」と母が面倒くさがったこととと… もっと読む 兄の短歌
法要は終わったが今日が長兄の実際の四九日。去年11月、母の介護でわたしが実家に帰っていたとき、〈明日は父の月命日だから〉と母にお経をあげるようにと電話して来た。「阿弥陀経はなんかい(長いよ)」と母が面倒くさがったこととと… もっと読む 兄の短歌
沈壽官窯 十四代は九十一歳「歳とって字も忘るっ」と電子辞書持ちます 渡り来て四百年の光陰(ひかりかげ) 海を見渡す玉山神社 右足を踏み出す初代当吉の〈生きる〉を造る十五代壽官 韓服の当吉の像 右足… もっと読む 短歌:沈壽官窯 ’18年1月号
《認知症》 認知症という言葉なきむかしなら母はフツーのとしよりである 気性激しい母だったけど認知症を得てにこにこと可愛がられる 4首を削り、1首を改作。 コレデイイワケナイケドイツモコンナチョウシ、イイワケセズ! カトイ… もっと読む 短歌:好日(2017年12月号)より
《 器 》 《 根元より幹ねじれつつ伸びながら傾きはじむ桜も、国も 》 《 隣国は光復節の八月を日本の無窮花うつむかずあれ 》 掲載された6首の中から4首選び、あれこれ迷い2首になってしまった。題の〈器〉は薩摩焼… もっと読む 短歌:「好日」2017年11月号より
原稿をいつもどおり速達で送った。今月はもう一つある、11首選。作品1(同人)の中から11首選ぶのだ。これが思いのほか大変。自分の歌は見えないのに(から)、人の歌はあれこれ言いたくなる。独自の言葉をどこまで発見できるか、だ… もっと読む 短歌:11首選ぶということ
好日10月号より ムグンファ・むくげ *やすらかに眠ってはいない遺髪なし爪なし戦没者万骨の一つ *この花は韓国の花無窮花(ムグンファ)と指差す声の弾みを聞きつ *八月の日差しに混じる祖父の声 戦死した伯父の名が… もっと読む 短歌:2017年10月号《ムグンファ・むくげ》
***薩摩焼の里 美山〈沈壽官窯〉*** 『故郷忘じがたく候』くりかえし読みし先入観なら捨てよ 四十年前の美山の記憶あり孟宗竹に囲まれし異国 捕らわれし身を恥じその名捨て去りて幼名当吉を名乗りしという (初… もっと読む 短歌:美山〈沈壽官窯〉
【八月】 はじめてのその名ひびけばもういちど梅護寺珠数掛桜(ばいごじじゅずかけざくら)ふりむく 灯りつつ自らとける蝋燭がともらぬままにみぞおちにある 「静寂は酒のごとくに濃くなりゆく」魯迅先生質問がある 八… もっと読む 短歌:2017年8月号より
言葉が面白くなりはじめても生来の怠け者。それでも最近はほんの少し、頑張ることをしている。WEB歌会に刺激されて批評後に頑張って推敲し直した7首。 < 人にある > くらがりは大切なところ母に向き… もっと読む 短歌 :「好日」’17年2月号より
《 英国に異教徒として十二月の孤独ほど〈うつくしいものはなかった〉》 好日 2007年?月号より 「プラタナスの葉よ……」「あの木陰ほど快いものはなかった」の「オンブラ… もっと読む 異教徒としての歌(1985年)
コメントを投稿するにはログインしてください。