短歌:好日2019年12月号より
《時間》// ファインダーに傘さす人の入りきて人間の持つ時間生まれる// 人生の先輩として聞きたいと切り出す息子 なんだいきなり// うつむいてもいいから歩け 石ころを消し去るような光の中を// 熟すれば落ちると聞ける栗… もっと読む 短歌:好日2019年12月号より
《時間》// ファインダーに傘さす人の入りきて人間の持つ時間生まれる// 人生の先輩として聞きたいと切り出す息子 なんだいきなり// うつむいてもいいから歩け 石ころを消し去るような光の中を// 熟すれば落ちると聞ける栗… もっと読む 短歌:好日2019年12月号より
《命が鳴った》 // 君の声は噴き出すように明るかった闇が爆発していたのだ// 体内に渦巻く闇がつぎつぎに明るい言葉ばかり生みだす// 八月尽仰向けの蝉をうっかりと踏んだ、ばりっと命が鳴った// 凹凸の漢字ふたもじ刑場と… もっと読む 短歌:好日2019年11月号より
脊柱 // 暑い日は空調を消し目を閉じてランゲルハンス島へ避難せよ// 墓参りせぬ八月の盂蘭盆は「拝み洗い」で米を研ぐなり// ふるさとの水の流れの音のように脊柱いつも清らかにあれ// 干からびた蚯蚓(みみず)つぶれた油… もっと読む 短歌:好日2019年10月号より
入院されていたKさんが来てくださって感激。長く剣道をされていて腕に覚えあり!ということは精神も相当に頑丈に違いない。 リハビリの歌も溌剌として命が弾んでいる。いい歌が今日もあった。 ひとり2,3首出して、終わって即、次の… もっと読む 好日東京支社歌会(2019,9)
ひかりともなう// 山川の流れに沿えるやまざくら水に乗るさま根に帰すごとし// 1輌目に置き忘れたる文庫本 小骨となりてまだ喉にある// 〈自らを苦しめたがるわたくしの物思い〉重いマラルメの思い// その幹に目のような瘤… もっと読む 短歌:好日2019・7月号
《虚(うろ)》 《「さびしさの果て南国ぞ旅ゆく」の母の誤読をおりおり思う》 《29日のわが生日を祖父祖母の命日が前後して包み込む》 《名を変えてみたくもあれど名づけおや祖父を思いて一穂(いっすい)点す》 《頭上なる真青き… もっと読む 短歌:2019年3月号より
《 大円 》 《「過ぎ行きは比喩にすぎない」有無(ありなし)の風のような息で歌い始める》註:「」内は〈千人の交響曲〉Ⅱ 部のゲーテの詩 《 傷あとに霧の湿りが沁み込んでくるけどそれは煌めきである 》 《 祖母たちは六人姉… もっと読む 短歌:2019年2月号より
高田馬場にて。出席率100%で4人。歌はこれから載るものなのでここには出せないけど今回は4人ともわりあいに不調だった気がする。 特に自分の歌。1首も新しいものがなく、1月に出したものを持っていく。歌がまずいと楽しくない、… もっと読む 好日東京支社歌会2019年2月
時々ではなくたまに(どうでもよい違い?)参加のモモさんが久々に来てくださる、歌3首を引っさげて。やる気出る! 新鮮だあー! モモさんは深く奥行きのある歌を詠まれる。言葉が真っ直ぐ正直、人柄にもそれが滲み出ている。口調はど… もっと読む 好日東京支社の歌会(2018年4月)
原稿をいつもどおり速達で送った。今月はもう一つある、11首選。作品1(同人)の中から11首選ぶのだ。これが思いのほか大変。自分の歌は見えないのに(から)、人の歌はあれこれ言いたくなる。独自の言葉をどこまで発見できるか、だ… もっと読む 短歌:11首選ぶということ
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