変化するにちにち

ものうい

「私は鎌倉で生まれて育った。でも鎌倉の郵便局や銀行で年中本人確認を求められる。【…】ひどいときは、私の顔を見て、わかってるんですけどね、という。見りゃあ本人だとわかっている本人に、本人確認の書類を求める」(『半分生きて、半分死んでいる』養老孟司著136頁より)

「コンビニで煙草をを買うと、齢(よわい)八十になろうかという白髪の老翁が『私は二十歳未満ではありません』という画面にタッチしなくてはならない。煙草のみへの嫌がらせかなあ」(同著137頁より)

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朝刊の訃報欄に日比啓子氏の名があり目を疑った。ソプラノ歌手とある、間違いない。

2016年5月、何人かのお弟子さんたちとコンサートを開かれて聞きに行った。享年71で喪主が母君であるのは何ともやりきれない。

夕方近くになって外に出る。東新宿方面よりも最近は、緑が多い早稲田方面が増えた気がする。草花を見て木の道をゆっくり歩きながらいつも以上に〈ものうい〉。

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カフェに入って木に囲まれてゆっくり、ヨーローセンセーの本を読もう。蚊が多い外を避けて中で。前には人がいるので横を撮ることにする。