2月がずいぶん前に思える。実家に帰る前に東京藝大生の「フランス歌曲演習発表会」を聞きに行った。
表現で、聞き慣れた曲が別物のように輝くことを目の当たりにし、身を乗り出して聞き入った。
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バレエダンサーの米沢唯さんのインタビュー記事をネットで見つけた。
『表現の教科書は』と問われて、『ことばが劈(ひら)かれるとき』(竹内敏晴著)と答えている。彼女は故竹内敏晴氏のお嬢さんである。
「からだが自ら発動し、みずからを超えて行動すること」と本から引用し、「舞台の上で無意識で踊れることを目指し、リハーサルを重ねます」と言う。
さらに続ける、「私は、舞台の上で集中し、自分を劈くこと、まるで祈るようにそのことだけ目指して舞台に出ていきます」。
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トサミズキ・土佐水木(戸山公園箱根山地区)・・春 ! 春!
実家ではモーツァルトをテキトーに歌っていた。それはそれでストレスを溜め込まない手段だった。
しかし一曲歌うとなると丁寧に楽譜と向き合うことが必須、臓腑に落とし込み、さらにその先までと書くのは簡単でも実際は、そうはいかない。
今までいかにぼんやり〈やっているつもり〉になっていたかを思い知らされる。
・・・春だ・・・
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