白川静先生の漢字の世界

白川静先生の漢字の世界:最終でしょうか?

白川静 先生のツイッター、@sizukashirakawa(凍結されてしまいました。残念です!)より抜粋転載しています。❣️また始まること願って❣️
2018年1月11日

【 私はしばしば漢字学者として紹介される。しかし私の本心は東洋学者として紹介してほしい】
【うん、夢は持っておらんといかん。どんな場合でもね】

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*一般に【右】を正として尊び、【左】を邪は悪として卑しむ観念をもつ民族が多く、わが国の左右の観念はやや異例に属する。あるいは【ひだり】は日出と関係のある語で、日神の崇拝に連なるものであったかも知れない。

1月4日
*我が国でもよく柱を立てます。小さいものは「柴さし」といって、柴をさすこともありますが、大体は柱を立てます。柱は神の依り代であるから、神を数えるときには「幾柱」というふうに、柱で数えます。

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*学問をする以上は、単なる紹介というようなものであってはならん。単に自分が理解し咀嚼するということで終わるものであってはならん。そこから何らかの意味において、新たなものを生み出し、そしてその源泉に向かってそれを寄与するというものでなくてならない。

*(ルーン文字の)【N(hagalaz)】、ハという音です。左右は天と地、両極ですね。その間に生じるもの、というので元素という意味をもつのだそうです。中国でも【極】という字があって、上下は天地、この間に人を押し込めている。二本の線で両極を示すという、その考え方は一緒です。

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*地上におる神さまはね、大体これ、ヘビです。これに「しめすへん」を付けるとね、祭祀の【祀】になる。

*中国の古代文明を考えますときに、沿海族の方をえびす、【夷】といいますね。【夷】という字は腰をこう曲げた字です。普通の人なら直立しますが、これは腰を曲げている。日本も沿海の人も、みな夷居(いきょ)してお辞儀をしますから、それで【夷】という。