変化するにちにち

「歩く人が多くなれば、それが道になるのだ」魯迅

「これからが始まり」の小見出しで、小熊慶大教授の、国会議事堂前でのスピーチが紹介されている。(9/19日東京新聞朝刊)

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「一体、なんのはじまりなのか。これからプラスの可能性も、マイナスの可能性も、大きく開かれています。プラスの可能性に引っ張って行かねばなりません。柄ではありませんが、三回だけコールをしたいと思います。」

民主主義ってなんだ?
「これだ」(集会参加者)
民主主義ってなんだ?
「これだ」(同)
民主主義ってなんだ?
「これだ」(同)

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ラップ調って言う???国会前でこのコールを初めて聞いた時、こんなのあり?と驚き、新鮮だった。今までなかった柔らかさ、受け入れやすさあり!

「民主主義ってなんだ?」に、「これだ」と応ぜず、「なんだ」と繰り返した、周りの人も「なんだ」と言っていた(と思う)。二回目から「これだ」と言うのだ……と成長?した。

この小熊教授の言葉に、魯迅の言葉「歩く人が多くなれば、それが道になるのだ」に重なる。

「思うに希望とは、もともとあるものとはいえぬし、ないものともいえない。それは地上の道のようなものである。もともと地上には道はない。歩く人が多くなれば、それが道になるのだ。」
『阿Q正伝・狂人日記』(「故郷」より) (竹内好訳  岩波文庫)

10年以上前かと思う。わたしは魯迅の言葉を借りた一首を詠んだ。

《「人多く歩けばそれが道になる 」希望のような絶望のような》(「好日」2004年)

だが今、上句、下句ともに、結句を特に変えたいと心より思っている。
上句は《歩く人多ければそれが道になる》でいいかも知れないが、下句はまだ言葉にできていない。はっきりしているのは、「希望」は結句に来る方が今の気持ちに合っているということ。

小熊教授のスピーチに、頑張っている学生たちがどれほど力づけられることだろう。もちろんわたしも。

西荻窪で出会った⬇️

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