変化するにちにち

黒沢清監督「スパイの妻」

最初から息がつけない、苦しい、恐怖。身につまされる。そのなかで、人の身の芯から発せられる言葉が灯る。

重苦しくても上質の映画は後味が良い。いいものを見た! という感動が残る。

希望は「人」だ、「国」ではない。今こういう映画が見られるということだけでも希望がある。

おめでたく生きている自分をほんの一瞬、戒める、ほんの一瞬。

なかなか互いの時間が一致しなかったが、11月から懲りずに誘いつづけてくれた友があってこそ。

そのあと食事しながら映画のことをあれこれ言い合う豊かな「時」、まさに中国語の「時光」が相応しい。光陰の光、光は日、味わい深い。

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⬇️新宿文化センター前の明治通りへ出る道。

見上げるとこれもランプ。この傘の中の電球に焦点を当てたつもりだったのだが。

明治通りを渡ってさらに先へ行くと〈四季の路〉がある。メタセコイアの木があり、人も少なく静かに歩ける石の小径だ。

写真を撮ればよかったけど、映画のことでうきうきしてここから急いで目的地へ。