指揮者、アンドレア・バッティストーニはひょうきん、ユーモアあり。ゲネプロでは〈神秘の合唱〉のやり直しが多く、緊張感もMAX状態。
「この大切なところをしっかり歌ってくれないとお客さんに対して済まない、〈ハラキリ〉(ジェスチャー付き)しなくてはならない」とそんな中で笑わせてくれる、マコトニカワイイ。
実際は日本語の〈可愛い〉よりも、中国語の〈很可爱〉、愛すべき人のほうに近い。
本番、舞台ではそっと靴を脱いで歌った。足裏で床を感じながらの呼吸が気持ちよい。しかーし、1部では間違えようがない所を2小節ほど早く歌っていた。他パートが歌う部分で助かった。何故なのか今でもわからない。
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どうしても陳さんのことを書いておきたい。台湾出身で20年以上新宿文化センターで歌って来ている。が、区民ではない彼女は去年は抽選に外れて、「ショックしたよ!」(ショックだったの意)と何回も何回も言い残念でたまらない風だった。
今年は出られるとあって大喜びしてコンサートを待っていた。歌が大好きで、バッティストーニの指揮で歌えると喜んで(飛びあがって)いた。亡くなったらしいと人づてに聞いたのはコンサートが終わった日。どこかが震えているのだけど、はっきりしないせいか悲しいという感情はなく涙も出ない。
当日のプログラム冊子、新宿文化センター合唱団ソプラノの欄に彼女の名がある。