・・・八月・・・
《 UVの加工した傘の影濃くて歩を止めしばしわが影を見つむ 》
《 森の径の水木の色の変わりそめその実のふかき不可思議を思う 》
《 ばあちゃんの家の仏間で動かずに戦死した伯父がいつも見ていた 》
《 八月の千鳥ヶ淵の献花台に若き菊菊菊 整列す 》
《 終戦日を黙すじいさんばあさんの庭で見ていた伯父沈む海 》
《 蝉よ啼け炎天で鳴け でなければ八月のことは忘れ去られる 》
・・・・・
1首目から5首目まではすべて改作。特に1、2首目は大きく変えた、そしてその方が今の気持ちにしっくり、違和感がない。
6首目はオリジナルかと思うけど、好日誌を持たずにケータイメモだけで実家に来たので、どうなのかわからない。
時間を経ての推敲は、言いたかったことに少し近づき、分かりやすくなる気はするが・・・、推敲しているうちに、あらぬ方向に行って、その結果良かったり、逆だったり。
2首目の結句を〈眺む〉にしたが、表現に無理があるのでは・・・と迷い、平凡な〈思う〉にとりあえずしたが、さらにしばらくは迷うことになりそう。
こう言う時にあれこれ批評しあえることができたなら・・・。