中江博子の〈おばあさんラップ〉

中江博子の<おばあさんラップ> ( 2 )

四  )
友だちの四人に二人は未亡人
あとの二人は試練のさなか
色んな問題かかえてる
夫が脳梗塞で半身麻痺よ
退院で帰って来たら大変と
転院先を探してる
彼女も病を抱えてる
老々介護は大問題
大概百歳近くなりゃ
ピント合わなくなってくる
それでも懸命生きている
時々いとしく背中をなでる
ハグしてあげたいくらいです

六  )
病院へ毎日見舞う奥様に
病気の夫が言いました
私の奥さん何故来ない
私毎日来てますよ
いやいや妻は若い筈
私の夫も言いました
博子は何処?
博子は何処?
博子に向かって言いました

七 「小さい私」
小さい時からチビだった
娘の頃にお笑いさんが
「金も要らなきゃ女も要らぬ
わたしゃも少し背が欲しい」
舞台の上で叫んでた
笑いながらも同感したよ
永年使ったこの体
骨すり減って益々縮み
小さな小さなおばあさん
タイムスリップして来たか
地下鉄乗って思ったよ
今の若者背が高い
顔小さくて足長い
私はかなり昔の人よ
開き直って個性を生かし
可愛いばあ様になりたいな

八  )
今の世の中不安が一杯
世界の明日が見え難い
飛んで火に入る文大統領
おじけづいたかロケットマン
勢いだけのトランプ氏
デンとかまえた習首席
得体の知れぬ触手を伸ばす
歴史を学ばぬ偉い人
痛みを知らぬ偉い人
戦争だけは止めてよね