詠う(短歌)

短歌:2024-9「浪の穂・浪の花」

「ゆりかもめはお乗り換えです」 yurikamome 亡き兄のメールアドレスだった//

南(みんなみ)の なみのほなみのはな そして海の中なる母の一文字//

「海の藻屑となってしまって兄さん(あんさん)は二十五だった」語れ母さん//

味噌汁がおいしい 喜ぶ母がいて二〇一九は平和に閉じた//

冷奴に散らす紫蘇の葉 薬草という言の葉によき香りあり//

一点をそんなに長く見つめてはいけないすでに長く俯(うつむ)く//

ふるさとの小川わたしの家の前を流れゆくとき高き音せよ//

『好日』2024年9月号より

⬆️ 道の駅阿久根近く(2023年6月4日)

9月号の歌のことが、ドタバタの中ですっかり飛んで10月になってしまった。😲