詠う(短歌)

短歌:2023-8〈母在します〉

日々母と歩いた道を車窓より見つ 見えなくも橋ふたつ見ゆ//

百歳の母在しますいつまでもわたしは子ども「母」摩訶不思議//

隼人(はやひと)のさつまの海に沿うようにおれんじ鉄道ゆっくり行こう//

ゆっくりとして行けと言う母の声まぼろしとなる海を眺める//

雨晴れて雲湧く下にあかあかと海紅豆(かいこうず)にはひかりが似合う//

大き石どっかり座り山川(やまがわ)の流れが変わる水音変わる//

ゴロゴロと重たい音をたてながらキャリーとわたし都市を移動す//

「好日」2023年8月号より