詠う(短歌)

中野照子の歌(好日2020年1月号)

「好日」2020年1月号は私は欠詠。まるでそれを見透かしたように、先生がわたしのことを1月号で詠んでくださっている。

先生は去年11月に逝かれた。発破をかけられている心持ち。

年に3回ほど、九州に介護帰省する折に、ここ3年ほどは毎回、京都で下りて、歌友に先生のところまで連れて行ってもらっていた。

お土産は木の実だったり、葉っぱだったり。先生は未生流のお花も教えていらして、野の花をことのほか喜ばれた。

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《幾日ぶり開けるノートに押し花の銀杏のありぬ東京のいちょう》//

《新宿の丘の銀杏の押葉なり友去(い)にてより幾日経つや》//

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「友」と詠われているのがかなしくもある。

そういえばローズマリーの香を手につけて、先生の髪にその香を移してさしあげたなぁ、、、。