変化するにちにち

短歌:好日2019年11月号より

《命が鳴った》 //

君の声は噴き出すように明るかった闇が爆発していたのだ//

体内に渦巻く闇がつぎつぎに明るい言葉ばかり生みだす//

八月尽仰向けの蝉をうっかりと踏んだ、ばりっと命が鳴った//

凹凸の漢字ふたもじ刑場と墓石(ぼせき)になんとなく見えてくる//

ぼんたんの重い実腐れはじめたりどすんと落ちるかすとんと落ちるか//

飯碗は右手に持って糸底をひだりで撫でるごとくに洗う //

・・・・・・・今月提出分は欠詠

コズミックセンター通り  右側は早大理工学部

2019年11月尽日、新宿コズミックセンター前の朝の景