母とともに(介護帰省・鹿児島)

六日目「どうでもええけんね」

「風邪気味じゃっちゆで休んでおほっ」デイに行く日、布団の中での一言。

やっぱりそう来たかと客観的でいられる、と言えば余裕有りのようだが、〈もう別にわしゃどうでもええけんね〉の境地。

母なる人は今でも手強い、無言で一瞥して早々に諦め、無駄な争いはしないほうが身のため。

迎えにきてくださったデイの方は、母が行かないと分かってからも炬燵のところまで上がってくださって、忘れることも承知の上で、「土曜日は行っが!指切りげんまん・・・」、プロとはいえ心打たれる。

「じゃいどん、なご休まならんで土曜日は行がんなろ(だけど、長く休むのはいけないから土曜日は行かないと)」、と分かっている口ぶり。

「ひんめしゃあっけろ(昼ご飯はある?)」、「デイの日じゃっで、べんとは持ってござれんできゅは(デイの日だから、弁当は持ってきてくださらないから今日は)」。何回も炊飯器の蓋を開けてご飯があるかを確認している。