「森の径」と勝手に名づけたここをほぼ毎日通る。新宿だけど森のなかに住んでいる気持ちになる。
蝉の声が聞こえると祖父母を、母を思う。蝉の鳴き声とともにあった昔の夏。祖母と母は蝉を短い命と言って戦死した伯父と重ね、ことさらに哀れんだ。
今日は中野先生のことを思った。京都で先生の手足の指一本一本を愛おしむ気持ちで緩めさせていただいた。ほんの一瞬でも気持ち良いと感じてくだされば身体に残ると思い。いっぱい喜んでいただいて(そして褒めていただいて)感無量だった。そのようなことを思い出しながら蝉の声のなかを歩く。
⬇️写ってはいないが、ベンチのうしろに大きい鈴懸の木がある。八月の鈴懸は元気がない。
⬆️槐の花がまだ散っている。雨で腐って茶色に変色してにおいがきつい、その上にさらに新しい花が散る、はらはらより重い?ぱらぱらに近い?いつも花が散っている、風がない日にも落ちる。風に散る様が静寂を生み出す。
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