介護で行っていた鹿児島より帰って来てもうすぐ一月経つ。夕食に 切干大根をいただく。
「こら良がだじゃんかいどん(良いものではないけど)、こよ作ったで持って戻ってくいやい(持って帰ってください)」と、お隣のMおばんがくださったもの。
この結び方、使いやすいように小分けにして少しずつ結んである。結び目をじっと見ていると「手しごと」の「こころ」が伝わる。からだをじーんと下りていく柔らかい心地好さと淡いかなしみのようなものまであって、何とも言えぬ。いとおしい。
Mおばんの声は独特。アルトで歌ったらすごいだろうなと思わせる、低音の太い声、よく響く。
「んーのま声がふとがで(私たちは声が大きいから)、じゃいどん、太が声で語らにゃ病しだいど(でも、大きい声で喋らないと病気になってしまうよ)」と、いつも笑わせてくださる。
ご主人も健在、「このふた(人は)まごで(まことに)良がふと(人)じゃっと!」
とMおばんの言葉どおりの穏やかな方である。シルバーマークを付けた車で近くを運転される、92歳で母と同級生だ。 Mおばんは米寿?はっきりは知らない。しかしまだ、味噌、梅干し作りなど、何でもされる現役バリバリ。
炊飯用の土鍋で、人参、厚揚と煮て夕食にする、その味に即からだが反応する。これこそ「こく」というもの。濃厚。んーまがあー!Mおばん、おおきになあ!
そういえば祖父母の代の人たちは、「おおきに」とは言わず、「やっけじゃったなあ」と言っていた。母もたまに使ったりする。「やっけじゃった」「ごやっけさん」「厄介でした」「ご厄介さま」だろうか???
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