変化するにちにち

おれんじ鉄道で高尾野温泉へ

今日19日のことを書こうとしては消し、また消して、また消しして…今日の出来事の言葉を身体が息苦しくなるほど拒絶している。昨日の温泉だけを書くことにする。

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「遠いですよぉー」
阿久根駅ではしょっちゅう降りるが高尾野駅は生まれて初めてだろう。阿久根駅から折口、野田郷と続いて高尾野、その2つ先が出水である。高尾野も無人駅だ。改札を出て「おばさん」(こちらでは敬意を表してこう呼ぶ、沖縄のオバアと同じかも)に聞くと「遠いですよぉー」とまるで不可能といった表情。10分くらいで行けると書いてある旨を伝えると10分も歩くのかと驚かれた。やはり車社会である。信号を左へとおっしゃる。

そうだった。信号がここにはあるのだ。実家のある駅の地区は信号はない(?)そう言えば「道の駅」の前に押しボタン式のものがあるが押さなくても渡れる。信号のないところは静かであるということに今更ながら思い至る、否、育ったところばかりを褒める。

新宿の「MUJI」の店で見る「山門みそ」見っけ!
武家屋敷のような家が多い。10分ほどで高尾野温泉センター「もみじ」の建物が見えてきたが、先ずは向かいにある新鮮市場と書いた建物で物色。野菜、干し椎茸、味噌、醤油、そば粉、陶器も売っている。東京の店「MUJI」で見る「山門みそ」もある。この味噌を作る山門醸造もすぐ隣のような近さ。手打ち蕎麦屋も物産館と中でつながっている様子。

おんな明るくパワーあり!
物産館を一通り見回して裏口(?)従業員通路(?)のようなところから隣の蕎麦屋へ。80歳くらいの女性(若かったら失礼!)が蕎麦を茹でていらっしゃる。女性3人で切り盛り。ああ、こういう光景いいなぁ!お待たせしてすみませんと3回ほど言われたが待つのもいいもの。待つほどに「今・ここ」の不思議感を味わう。蕎麦は限りなく10割に近いのだろうか?ぼそぼそ感あり、これは本来の蕎麦の味!?(蕎麦の知識全くなし!)

蕎麦を作る人が多いのか阿久根の産業祭りでもここでも蕎麦粉を売っている。小さい頃は蕎麦って食べたこと、聞いたこともなかったような気がする。決して薄味とは言えないが出しが美味しい、胃の調子がずっと良くなかったので気持ちよい。

駅から徒歩圏内の温泉
そして向かいにある温泉へ。清潔感、清涼感のある雰囲気。風呂350円、石鹸シャンプー類なし、タオルなし。ネット検索では露天風呂は書いてなかったがあるという、庭に椅子まで置いてある。石蕗の花が岩に咲いているような庭を眺められる露天風呂。静かで落ち着く。出てからもロビー、和室が無料で解放されていて庭園を眺めながら平日だからか何時間でもいられるような中にしばらくぼんやり座る。

息に添うことば
家に帰ると温泉効果は消え去ったの感。これは誰のせいでもなく誰のせいではある。誰が誰かはわれ知らず、と思ってはみたものの自分の選択の結果がここにある、が身体が拒絶しない言葉として今最も自分の息に添うものかと感じる。何が何だかよくわからぬまま(溜息)。