詠う(短歌)

短歌:「好日」2024年4月号より

⬆️右に人の顔、左に?(10:15)

≪水琴窟≫

冬晴れの大天井に呼応して水琴窟のような身体//

片方の耳の小さな聖域に悲のひとしずく真珠が垂れる//

三年間マスクを付ける違和感を保ちつづけたことは喜び//

亡き人と生きている人の違い無し今現在(こんげんざい)の声として来る//

枯れた葉を落とし尽くした大公孫樹(おおいちょう)揺らがぬことが強さではない//

目黒川権之助坂(ごんのすけざか)さくらより手応えのある十割蕎麦屋//

順を入れ替えてあります

月末にアップするのをすっかり忘れていました。。。