詠う(短歌)

短歌:2022-3《日月碗》

「吸う息で被害者となり吐く息で加害者となる」今日も晴れてる

一枚のガラスの厚き隔たりの向こうの母に何が届こうか

部屋に行こうゆっくり話そうと言う母に職員が何か説明している

「おかあさんまた会いに来ます」晴れやかな声でわたしがわたしを癒す

たいせつな日月碗は言語とは関わりあらぬ左手で洗う

一月のすずかけの枯葉丸まりてそを踏みながらすこし背伸びす

「好日」2022年3月号より

順を入れ替え、改作してあります・・・

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17:39 〈二つの太陽〉というのがシューベルト《冬の旅》にあった(ような)。あ!まるで太陽が左右に2つ、と面白がって撮った2枚です。

17:39 両方、同じ時間なのだけど…