沈壽官陶苑 (2)
壽官邸の門をくぐれば太極旗、日の丸が同じ高さに並ぶ
太極旗、日の丸のもと丈ひくきトルハルバンが莞爾と座せり
窯元の庭に敷かるる歴代の陶器のかけら秋の日に照る
黒薩摩 (くろさつま )ににじむ緋のいろ歴代の疼きと言えば失礼だろうか
白薩摩観音坐像は片膝に手を置きしままうつむいており
てのひらの「蓮葉」の皿の葉脈より伝わりてくる陶工の息
・・・・・・・
2首目の「トルハルバン」は家の守り神だと聞いた。6首目の下句、原作は「葉脈が陶工の息を身に伝えくる」だけど、かなり問題ありと思い改作した。
これは門の脇のトルハルバンではなく、工房の下で2017年3月に写したものです。
1日ですがエイプリルフールではありません。
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