⬆️ まだ残る葉
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現身うるわし//
「阿難陀(アーナンダ)よ泣くな」と諭す釈迦の声 諸行は無常 事象移ろう//
なにを急ぐ必要あろう昨夜(よべ)すでに母は亡くなったというではないか//
まだ息をしているような百あまり生き来し母の現身(うつしみ)うるわし//
九月尽かあさんが逝った明くる朝の雨はれあがり静しみわたる//
母が名のトキ朱鷺色の彼岸花二〇二五年まっかに咲いた//
後手(うしろで)に何処へ行くのか振り向かずふりむかぬ母もうそれでいい//
とぎれとぎれに合掌していたかあさんをとぎれとぎれに吾(あ)は思い出す//
改作、改行してあります
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冒頭の一首は、死期が近づいている釈迦を思い、泣いている若き弟子アーナンダを諭す釈迦を詠んだものです。
中村元著『原始仏典』を繰り返し読んで、母の死に際しては動ぜず静かに見送ろうと言い聞かせて来た10年でした。
好日には載っていませんが、拙くても捨てがたく、投稿しました。
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