詠う(短歌)

短歌:2022-1《足る》

呼びかたの定まりし無きわが名前ここらあたりで半分捨てる//

とはいえど名前の中に父母祖父母あると思えりそれだけで足る//

全細胞のはたらきだろう吐く息に御座す心地すせんぞだいだい//

細胞とは水玉のようなものであれ膨らみ縮みして身をめぐる//

想像をしていたよりも着地して心地好し何におびえていたのか//

「好日」2022年1月号より

2022年1月より、短歌での名を「花田幸子」から「花 幸」に改めた。これで十分に足りるとの思い。