詠う(短歌)

短歌:2021-12《雨おりる》

 もう少し考えてから決めようか 現状維持はつまらないけど//

これもまた生きゆく芯となりそうで一筋の紅(べに)を白髪に流す//

おかあさん逃げよう、水が来る、はやく! 夢の続きの現(うつつ)茫茫//

叫ぶ蝉、鳴いていた蝉、彼岸花の咲いている間に消え果てていた//

雨おりる朝の静かな秋寒にうすくれないの茶の色ぞよき//

好日2021年12月号より

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順を入れ替え、改作しています。3首目の言葉の順(ほかも、全部かもしれない)まだ迷ったまま。

こういう時は、ネチネチ迷わず(1首は捨てた)、あっさり切り捨てるのがいいかもしれないが「あっさり」がむずかしい。強すぎた「夢」は錘(?)、まだ垂れている。

考えているとだんだん出せないレベルであるような恐怖に襲われる。大丈夫。今日のこの凹み具合にはれっきとした訳がある。