変化するにちにち

天賦の声?

演奏会を聞きに来てくれた朗読仲間3人でランチ。一人は澄んだ声の持ち主。

はじめて朗読教室に来た時から声が違っていた。凡人が身体と向き合う、格闘、四苦八苦とまでは行かなくても、努力して何年もかけて獲得するような通る声を、彼女は最初から難なく発していた。

いい声!何かやってた?と聞くと、ホント???とポカンとされた。言われたことはないとのことだった。「生まれながらの」ってあるのだ。

自然な素直な明るい声?お育ちよろしい?〈場〉がどんどん楽しくなる、ここちよ〜い!

そう言えば何年も前、留守電に残した彼女のメッセージを聞いたわが夫曰く、アナウンサーみたいな人から電話が来ているよ !   いい声は誰が聞いてもそうなのだ。

その彼女が薬草(ハーブより薬草の呼び方がいい)を持って来てくれた。葉は肉厚で柔らかくミントに似た香。アロマティカスと言うらしい。ペットボトルを丈低く切って、枯れかけたカーネーションと一緒に挿す。まわりが和らぐ。

ローズマリーに触れられる、石蕗が咲く空間がある、軒の役目を兼ねた上の庭からの眺めもよい。東新宿のサンクンガーデンの緩やかな曲線のなかで身体はゆるゆるする。

いつ行っても柔らかな広がりのある異空間を提供してくれる特別の〈場〉である。一人でも良し、友と一緒でなお良し。