変化するにちにち

帰る日、「まだおよばがいげしてくーれ!」

夜はいつも行く気満々、朝は決まって風邪気味と言う母が、今朝はみずから動く。駅まで送ってくれるいもうとも来ていた。2人で母の弱点をやんわり?突いてみた。弱点は〈息子の立場〉、息子の名S(弟)を借りた。

風呂に入ったらすぐに迎えに行く、とSがデイに電話をしてあると母に言う。行かなかったらSの立場がない、と。
「そいじゃれば着替えで待だんなろねぇ」と立ち上がって準備をし始めた。もうこの段階で表情が輝いている。

〈Sの立場が無い〉に少し酷な気もしたが、出かけるとなったらニコニコイキイキ、めでたし、めでたし!楽しく一日を過ごすに違いない!

デイの車に乗り込んだ母、「なごづいご苦労じゃった、まだおよばがいげしてくーれ!(長くまでご苦労さまでした。また私を叱りに来てね」、と毒舌も忘れない。これで安心して帰れる。