歌う

レッスンの日あれこれ(6)ねこのあくび

地下駅を上がるとざくろが気になる。熟れて割れている実もある、あ、実が少なくなっている!重さで枝がかなり撓っている。わずか1週間でこんなに成長する石榴のように声も熟して丸くなってくれたらなぁ~と、思わなくてもいいことを思う。ゆっくり眺める間はなし、急ぐ。

先生のところでは様々な発声練習で汗びっしょり!歌はホントに体育会系だ。家での練習をいかにテキトーにラクーに済ましているかがわかる。レッスンが終わるころには肩の力がストンと脱けて身体が緩んでゆるんで、すっかり解放される。

ここの音でいっちばんきもちいーいねこのあくびをして、音をあじわってみてください」をかならずおっしゃってくださる。〈音でからだをあじわう〉〈からだで音をあじわう〉、これがたまらない、うまいへたにかかわらず。

帰り道、これから先生のところに向かう仲間3人に出会った。グループは和やか。以前は一緒に行っていたが、水曜日夜はカルミナ・ブラーナがあり、喉のために(おまけに一年中咳が出る)、今は朝早くひとりで行っている。3月のコンサートが終わったらまた合流させてもらおう。

戸山公園の森の径、葉の色がかわってきた。お昼前で人がいない。