変化するにちにち

「カギがひっちゃえとっ」

帰りを土曜日にする。家のなか、正確には冷蔵庫の中、片づいていない。ちゃんとしないと「うしつったもったいながで」(捨てるのは勿体ないから)と母が食べないとも限らない。切符の変更のために川内へ。山形屋にでも行って気分転換しようと雨のなかでもルンルン、電車に乗る。

カギがない!何回も、落ち着いて、、、探す。無い。落とした?今回ずっと母に強く言いすぎてバチが当たったと真剣に思ったり否定したり。そんなバカな、否、バカとは思えぬほどの不安。

駅で切符変更してそのままとんぼ返り。落ちているのでは…、駅から下を見ながら家の前まで。家の前に車が停まっている。泥棒…?

クラクション!ア!「カギがひっちゃえとっち、今メールしかたじゃった」(カギが落ちていると今メールしているところだった)、と「ママちゃん」。

鍵は家の前の落ちていた、溝に落ちずにギリギリのところに。あーあったー。ママちゃんがたまたまお寿司を持ってきてくれて気づいたらしい。臨時休業とのことで、母と私のためにわざわざ持ってきてくれたのだ。

*****

Mおばんがしばらくしてカレーを作ってきてくださる。「きゅはおてれいだっくっ」(今日はお寺に行ってくる)と忙しそう。嬉しそうでもある。永代経法要は二日間あるのだと。

そういえば小さいころの祖父も、「ほごんこじゃったで」(報恩講だったから)とよくお菓子を持ってきてくれた。農作業から解放される非日常、こころ満ち足りる時でもあったのだろう。「ほごんこ」は祖父のいきいきゆったりした顔とともにある。

image

カラスウイヨイツワンハナイコゴロハオデチッ。(烏瓜より石蕗の花に心は落ち着く)image