変化するにちにち

「テノールくん」また会いましょう!

合唱団の練習会場申込に新宿文化センターへ。そのあと東新宿の広場でゆったりと本を読んでの帰り道、「あー、お久しぶりー!」。
以前、同じ合唱団にいた「テノールくん」である。

・・・

「演奏会、聴きに来てくださるんですか?」
「ああーあれね、ベートーベンは、第九もミサ・ソレも難しいんだよねー」
「そうですね、大変ですけど、追い込みに入って必死で練習しています…」
(かなり苦しい!)
「 プロでも難しいんだよ、ベートーベンは、器楽に要求するような音を人間にやらせるからね」
「頑張ります」
「素人には、ミサ・ソレは大変なんだよ……」
「……あ、じゃ、笑いに来てください!」
「うん、行くよ、頑張ってね!」

・・・

なんじゃこりゃ!であるけど、でもでも、ストレートに、素直に言われるのは気持ちは悪くない。実際にこの曲が難しいのは事実、でも敢えてそれをやろうとしている。彼は何歳なんだろう?80歳は過ぎているかと思う。生活とは別次元の歌の話ができることは、もうそれだけでも気持ち良い、短歌も同じだ。
また会いましょうね!

10月初めの演奏会までの残り日数を数える。最近は朝も夜も出ている、身体に入れるためにと「言うは易し」。だが、追い込みのこの時期は高揚感のなかで集中している、と思いたい(なんだか屈折している)。